花散

ごはんと旅行とそのた

20240414むしゃくしゃした時はうまいすし

歓送迎会のショックがまだ抜けておらず、築地ですしを食べることにした。つらいことがあるとすしが沁みる。すしを食べる理由を探しているのではない、多分。

いつもの通り朝11時ごろに現着。今日はつきぢ神楽すしに行った。

 

ここは私が築地ですしソロランチを初めて食べた店なのだが、その時は店の横のテント?のような場所で食べたので、今回は店内で食べてみようと再訪問した。

開店10分前から5組ほど並んでおり、どうかと思ったが1巡目に滑り込めた。席数が少ないが、ソロプレイはこういう時に有利である。隙間に入れるので。

並んでいてもオープン時間きっちりに開けたり、開けた割に店に1組ずつしか入れなかったりとなかなかのんびりした接客だったが、基本的には元気も愛想も良くてなかなかよかった。

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すしはね、うまかったよ…。

なんとなく車海老が食べたくて一番いい神楽を選んだのだが、甲殻類の繊維を感じつつも旨みがあってよかった。ここはシャリが大きめな代わりにネタもなかなか大きくて、特に穴子は口いっぱいに穴子が行き渡ってとても良かった。塩とタレ両方あったし。

一貫ずつ握ってもらうのではなく一気に出されると、穴子はふつう最後に食べるものだから後半に取っておきたいが、炙りたての熱いうちに食べた方がおいしいよなあと思いつつ、いつも迷って最後の方に食べることが多い。正解がわからない。まあ一気に出されてるものだからこちらの好きに食べていいのだろう。

うにといくらは噛むとジュースみたいにシャリと絡まってたまらない、おいしい。中トロもかみごたえもありつつトロのとろけ具合も楽しめてめちゃくちゃおいしかった。巻物も、ねぎとあおさの味噌汁も地味においしかった。

ただここは炙りの焦げが若干気になる。テントの時に気になって、店内で食べたらマシになるかと思ったけどこういうものらしい。他はおいしくて文句のつけようがないから惜しい。

 

後から隣に来た人が常連らしく板前さんと気さくに話しているのを食べながらなんとなく聞いていたのだが、最近、この店の客層はほぼ外国人らしい。しかも外国人のリピーター。外国人がここで食べ、うまかったと知人に広め、その人がまた店を訪れる…というリピーター数珠繋ぎが発生しているらしく、外国人という点を除けば健全な商売だなと思った。

それにしても日本人、貧しくなったよな。

最近帝劇の某演目が、以前は13500円ほどだったのが休日S席18500円に値上がりし、きがくるった観劇オタク以外は気軽に観に行くこともリピートすることも難しくなったという話を聞いたばかりだったので、物悲しい気持ちになった。確かに遠征する民はそこに交通費や宿泊費も乗ってくるわけで、たかだか2時間の観劇のためだけにはるばる東京まで来るのはかなり懐に余裕がある人でないと難しい趣味に分類されるだろう。しかも席ガチャあり。良席ならともかく、観劇は前後左右の人ガチャもあるし、単純に演目の好みもあるし、余程ラッキーでないとやりきれない結果に終わることもしばしばだ。私も直近で言うと明治キャッツアイで目の前に長身の男に座られたせいで、舞台ドセンが潰れてかなり寂しい思いをした。

私も決して高級取りの富豪ではないけれど、でも、かといって貧困層というわけでもないと思う。母親と仲がいいなど金銭的に有利な点があるとはいえ、月に一度、しかもランチとはいえ、築地でそこそこ高いすしを食べているのだから。

私の右側にはルイヴィトンのカバンを肩にかけた男性、私の左側には蟹をまるまる一杯アテにしながら日本酒を舐める男性。その間に挟まれながらすしに舌鼓をうつ、チンケな私。

すしを食べに来る人に貴賤なく、職人の技術はただすばらしく、すしはうまかった。

 

満足した気持ちで店を出ると、春の終わりを超えてもはや気候は初夏だった。暑いなと思いつつ銀座まで歩き、カフェに入る。

何故なら14時から日比谷の映画を観る予定だったからだ。日比谷公園で桜を見るのもいいなと思ったけれどだいぶ葉桜になっているようだし、なにより今年は京都で存分に桜を楽しんだので、銀座カフェの開拓に勤しむことにした。

 

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路地に入ったビルの4階にあるカフェオハナ。

開放感がある店内と、銀座でありながらこみごみしていない適度な空き具合が気に入った。ランチにカレーを出しているのに店内にカレーのにおいがほぼしていないのも謎に加担対象。

ベリーのタルトを頼んだが、酸っぱいベリーとミルキーなババロアがしみじみおいしかった。アイスティーは若干渋いがまあ許容範囲内。

 

ここで時間ギリギリまでダラダラし、日比谷でコナンを観た。2日前に公開し、オタクが色んな意味で阿鼻叫喚、「ネタバレなしで各該当話を予習して見ろ」という教えに則り、全てではないけれど最低限を履修して鑑賞。

日比谷の日曜、かつかなりの上映回数なわりに満席で、客層は大人が目立った。まあ、最近のコナンは大人狙い撃ちだもんな。

詳細は割愛するが関西勢が出ずっぱり、コナン以外の青山作品のゲストキャラも大活躍しており、お祭り騒ぎの映画でとても楽しかった。情報量が多くあっぷあっぷしてしまったので、あと2回くらい観に行きたい!

 

映画を見たらなかなかいい時間だったのでそのまま帰宅。うまいすしを食べてケーキ食べて面白い映画見て、素直にいい休日だった。