花散

ごはんと旅行とそのた

2024518炎天下ドーナツ

昨日、北海道から兄が帰ってきた。

出張のついでに実家に寄ってくれる。年に何回かしか顔を合わせないけれど、特に仲がいい兄妹というわけではないから、このくらいの距離感がちょうどいい気がする。

兄は私に興味がないので、その点も私には気を遣うポイントでありながら有難いと思う。私が兄に迷惑をかけなければ特に関わることもないし、会話も上げとけばいいだけなので。

日付が変わる少し前に帰宅したので家族でちょっと近況を話して、寝た。

 

翌日、というか今日、昨日から計画していた築地へ寿司を食べに行くことにした。

月に一回はすしを食べている。最近Xで高級取りは将来のために貯蓄しているので日々の生活を切り詰め、貧乏人は日々少しずつ贅沢をして金が貯まらないというポストを見たが、まさにそれだなと思う。が、私は長生きする気があまりないし、日々少しの贅沢をして自分の機嫌を取っていないとすぐに壊れるのだ。というか、人間関係を壊して職を失うので、金を失っても自分の機嫌を取っておくことは長期的にはいい、という言い訳を、している。

何せストレスで会社でキレて泣きながら上司に土下座した挙句飛び降り未遂して新卒で入った会社を辞めてる女なんで私はね…今の会社でもストレスで社内でキレてトイレの壁蹴破ってるし。いくつだよ。まったくだ。最近は平日は寄り道せずまっすぐ家に帰っているので、休日にストレス発散しておかないとなーということで自分に甘々に言い訳して、築地へ。

 

今日は新規開拓だと、築地すし一番へ。

24時間営業ということと、この後の予定を鑑みて、10時に築地へ到着。インバウンドだ不景気だどうとか言いながら、築地はいつも混んでいる。だがこの店はメインストリートからかなり近いのに空いていた。見た目が半端にチェーン店っぽいからかな。

中は幼少期に行っていたお寿司屋さんっぽいというか、銚子丸とかのちょっと単価の高い回転寿司屋からからレーンを引っこ抜いた感じ。

うにいくら込みの5000円のにぎりも気になったけど、本日のおすすめにぎり、内容は聞いてね!ということだったので女将さんに聞いたら「大将に聞いて」とのこと。

大将がこれとこれとあれと〜と言った内容がなかなかよかったので、安かったし、本日のおすすめの方にしてみた。別の店でも、行く前からコレ食べる!と決めて行って、現地でもっといいやつあったのに頭でコレ食べると決めているから土壇場で変えられない…みたいなことが多々あるので、たまには決めずに行くのもいいなと思った。というか、表に出てるメニューより店内のメニューの方にリーズナブルなものがありすぎる、当然といえば当然。

 

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ネタが全体的に大きかった!

全部に醤油塗ってあるからそのまま食べてと言われたのでそのまま食べてたけど、も〜〜ちょっと醤油欲しかったな!?素材の味を感じろ系のすし屋だった。

個人的につぶ貝が一番インパクトあったかな〜めちゃくちゃコリコリしてて味濃くておいしかった。夏は貝がおいしいのかな?あとサヨリ出すとか珍しくて嬉しかった。先の昔家族でよく行ってた回転寿司でサヨリを乱獲する家族だったので…あとは中トロより大トロの方が美味しく感じたのは意外。大体中トロの方がおいしいなーと思うんだけど。

生えびもうまいけど一度うまい車海老を食べちゃうと車海老食べたい!って流れが定期的にくる。繊維感が美味しいんだよなあ。かにもおいしかったけど海苔が結構強くて… かにのうまみも後から来たけど、これは味のグラデーションを楽しめということだったのだろうか。

 

近くの席に夜職同伴ぽい団体がバカデカ声で喋っていたり、ご老体が朝の10時からじゃこサラダをつまみに白ワインを飲んでいたり、なんか、昼というよりは遅めの朝という時間帯に来るとなかなか客層が興味深かった。

醤油がもうちょっとつけられたら再訪したいかなという感じ。でも大将にこのまま食べろと言われたら醤油くれとは言えないじゃーん。

 

店を出たら暑かったけど歩きたい気分だったので銀座まで歩き、表参道のキルフェボン青山店へ。

キルフェボンは割と路地っぽいところにあるのにいつ店の前を通りがかってもTDL並の待ち時間なのだが、オープン直後に行ったら空いていることを知っていたのでこういうタイムスケジュールにした次第。

流石に待ち時間0分だったのですんなり入る。ショーケースの前で注文して席に着くスタイル。注文はイートインとテイクアウトが混在しているのでただでさえ注文するまでに時間がかかるうえ、ケーキについての説明はしっかりしているのにドリンクのメニューが見られるのはケーキの注文をした直後というギリギリ加減なので、何というか、微妙…。

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空飛びいちごとピスタチオクリームのタルト。

タルトで有名だけれどタルト生地はパイに近く、フルーツを味わうタルトという感じ。イートインスペースは狭く、友達とおしゃべりに来るというよりは……どういう使い方が正しいんだ?タルトを食べに来る、が正しいのか。

キルフェボンという店は有名だしケーキはおいしかったけれど、総じて、うーん……という感じ。イートインスペースというよりカフェっぽい店舗があればそっちに行ってみてもいいかな、という程度かもしれない。

 

その後、帰ろうとしたらIm donutの店があり、列がそこまで長くなかったので並んでみた。折角北海道から兄が来たので、東京でしか食べられないものを食べさせてあげようと思ったので。

炎天下の中30分待ったが、店員さんがギンギンに冷えた冷えピタをくれたのでそこまでふらふらにならずに待てた。項に貼るとギンギンに冷たすぎてかき氷を食べた時のように頭がキーンとした…が、気持ちよかったなあ。アリツアで熊本に行った時のことを思い出した。

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4つ別の種類を買って、切り分けてそれぞれ味見したけれど、もちもちしていておいしかった。普通のとフレンチクルーラーとカスタードとチョコレート。フレンチクルーラーがしっとりしていておいしかったかな。揚げたても食べてみたいと思った。

ちなみに家族からも好評。また食べたいと言われたけれどあの行列にまた並ぶのはなかなか…。でも喜んでもらえてよかったなーと思った。

 

家族のだんらんって慣れないけれど、あってもいいものだと思う。あると幸せなものだと思う。なかなか味わえないものだから、なるべくその時間を持つことにしている。

食卓を囲んで、食後のお茶を飲みながら甘いものを食べて、雑談をして、テレビドラマを見て、夏と年末年始の旅行の計画を立てて。家族という血のつながった人間と、近すぎず遠すぎずの不安定な距離を測りながら、束の間の幸せを噛み締める。

あと何回こういう時間が持てるのだろうと考える。わからないけれど、私は早く死にたいと思っていて、早く終わってしまいたいと思っていて、でも(色んな人の努力と我慢があってのこととは前提として)こういう家庭がすべてではなく、むしろ幸福な部類であることはきちんと認識している。奨学金に苦しめられることなくそこそこの大学を出たのに、私の人脈の狭さゆえ、頭の固さゆえ、色々な機会を逃してしまった。

逃避。